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ソリスト-1 [オーケストラ]

オーケストラにいたお陰で数多くのソリストに出会うことができました。
数え切れないほどのソリストと共演させてもらいました、ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、ピアノ、フルート、クラリネット、トランペット、声楽家ホントにいろいろなジャンルのソリストに出会いました。
皆一流の人たちですから多くのことを学びました。
なんといっても圧倒的に多いのはピアノ、ヴァイオリンです。
自分にとって忘れられないひとはシェリングです。この人のバッハの無伴奏ソナタ、パルティータは学生時代にバイブルとして耳にタコが出来るくらい聴いてきました。
そんなマエストロと共演できるなんてオケマン冥利に尽きると思いました
1964年の定期演奏会で、バッハのコンチェルトNo2,とシベリウスのコンチェルトを演奏してくれました。
どちらもすき透るような音色で伴奏しながら聞きほれていました。
そして、アンコールでバッハの無伴奏ソナタ1番からアダジオ演奏してくれました。
レコード(CDではありません)でさんざん聴いてた曲なのでよくその演奏は音が無限に伸びていくという
感じを受けてました。それじゃ実際生で聴いたらどうなんだろうと固唾をのんで耳を傾けてたら聞こえて
くる音が全くレコードと同じでした。
あれにはびっくりしました。レコーディングとホールでは全然条件が違うわけですから、レコードの様な
響きは期待できないかなと思ってたのですが、レコード以上の澄んだ響きで魅了されました。
その後もいろいろなソリスト、CDなんかで聞きますが私にとってはシェリングのバッハが最高ですね。

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指揮者-8 [オーケストラ]

3日間後無沙汰しました。
今日は取り上げてきましたザンデルリンク、マズア、ロジェストベンスキー、オッテルローと同じく読響の
名誉指揮者であるラファウエル フリューベック デ ブルゴスについてお話しましょう。
非常に長い名前ですがこれはブルゴス出身のラファエル フリューベックということです。
実はもう一人同じ名前の指揮者がいましてその指揮者と混同しないように要するに日本流にいいますと芸名ですな。
それで我々は親しみをこめてブルゴスさんと呼んでました。
スペインのブルゴスで育ったのですが、元々はドイツ人のようです。
でもやはりスペインものが得意でそのなかでもファリャの「三角帽子」とか歌劇「はかない人生」などは忘れられない名演だったと記憶してます。
決してスマートな振りかたじゃないですがとても分りやすく、「三角帽子」の独特なスペインのリズムが
かもし出されて知らず知らずのうちに乗せられてるというかんじですね。
どこがどうなんだ、と言われても明快には答えられないですが、彼の頭というよりも身体のなかにスペイン音楽の血、リズムが入っていてそれが指揮棒の先から溢れでてくる、そんな気がします。
「はかない人生」のときはステージで演奏会形式でオーケストラの前にフラメンコが踊れるスペースを
用意しスペイン有名なフラメンコダンサーに踊ってもらいました。
それとスペインの地歌のような歌が入るのですがこれも本場の地歌歌手が歌い会場全体がスペインに
引越したんじゃないかと錯覚を覚える程の熱演でした。
ブルゴスは当団の常任指揮者も勤めてもらいましてその間にヨーロッパ旅行もしました。
そのとき彼の出身地であるブルゴスにも行きまして演奏会もしましたが、その町にブルゴスさんの兄弟が住んでいて理髪店を経営してるとの情報を得て仲間たちと捜しに行きました。
そしたら居たいたわれらがブルゴスさんとそっくりな人がハサミを持って散髪してるのを目撃。
あまりに似ているので彼本人がハサミ持ってるのか?と思ったほどでした。
その日の演奏会は市内のシアターで行いましたが、一番驚いたのは前半が終わり休憩その後開始ベルがなり我々はステージに上がったのですが、客席に誰も居ない。えっもしかして皆帰ってしまったのかなと誰も居ない客席を眺めていたらぼつぼつと皆戻ってくるのです。
要するに向こうのお客さんたちは開始ベルなんか全然気にしてない、全く自分たちのペースで皆と談笑しながら「じゃ後半聴きにもどるか」てな感じですね
日本の演奏会では絶対ありえない体験でした。
この旅行でのアンコールにはブルゴスが編曲したスペインの曲をよういしたのですが、そのうちの1曲
「アロンソの結婚」を演奏すると客は大喜びでした。
とても華やかな曲でスペインの情景が浮かんでくるような楽しい曲です。
これは日本でのブルゴスの演奏会のアンコールでは度々取り上げたのでお聞きになった方は多分
大勢いらっしゃると思います。
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指揮者-7 [オーケストラ]

今日は読響創設期に度々来日し我々オーケストラの為に尽力をつくしてくれたウィレム ヴァン オッテルローについてお話しましょう。
彼はオランダの ロッテルダムオーケストラの指揮者でとてもジェントルマンの雰囲気を感じさせるひとでした。
しかし実際にはとても情熱家でリハーサルの時はいつも真剣に忍耐強く音のチェックをしてくれました。
というのは読響は結成してまだ日が浅く、いろいろなオーケストラから引き抜いて集まってきた集団でしたので、皆優秀なのですが一匹狼みたいなところがあり、特に管楽器の人は自分の音程が正しいと信じて「違ってるのはお前だろう」と言う具合で、なかなか音を聴き合ってハーモニーを調整することが
困難なことがしばしばありました。
そういう時に オッテルローさんはひとりひとりの音程をチェックして時には舌打ちしながら我慢強く仕上げてくれました。
まだまだ何回も振ってもらいたいマエストロだったのですが1978年にオーストラリアで交通事故のために亡くなられました。非常に残念でした。
後で聞いたところによりますと大変なスピード狂でそれが原因の事故死だったようです。
指揮台に立ってるときにはそんなこと想像もできない人でした。
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音楽を楽しむ [レッスン]

世の中に音楽は不可欠です。音楽のない日常は考えられないと思います。
その音楽を聴くだけじゃなく自分で楽器を弾いてみたいと考えませんか?
楽器を弾く事で仲間と一緒に合奏する、それが一番の楽しみじゃないか思います。
楽器もいろいろありますが弦楽器による弦楽アンサンブルが最高だと思うのですが、チャレンジしてみませんか?その手段としてヴァイオリンを習ってみてはいかがですか。
今までと違う世界が見えてくると思います。

バイオリンはむずかしいという先入観を持ってる方はそれを取り払いましょう。
順序だてて言いますとまず
*バイオリンの持ち方。
*弓の持ち方。並びに弓の運び(運弓これが大切)
*左手の楽器へのそえ方(指で弦を押さえることで音程をつくります)
以上3つのことをきちんとやっていけばすぐ簡単な曲を弾けるようになります。
まずは挑戦してみる事です。今すぐご連絡ください。
皆さんをサポートいたします。
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指揮者ー6 [オーケストラ]

今日は共演した回数は少ないのですが非常に印象に残ってる指揮者クラウディオ シモーネを取り上げましょう。
彼はイタリアのヴェニス合奏団の指揮者で数多くのCDやレコードで名前は知ってました。
イタリアの人なのでさぞ垢抜けたスマートな人かなと想像してたら、全く逆で下半身が非常に大きく、その腰の上に上半身が不釣合いな感じで乗ッ勝てると言う、お世辞にもスマートとはいえないスタイルでした。頭もチリチリヘアでてっぺんが禿げてる、丸い眼鏡を無造作に掛けてるという印象でした。
しかしそんな外見とは違って、とても気さくで、言葉を覚えるのもとても早く、漢字も覚え自分の名前を漢字で書いたりしてました。
さすがにイタリアの指揮者だなと思わされたのは彼の要求どうりにすると、がらっと音色が変わったのです。
どういうことかと言うとそのときヴィバルディの「四季」を練習したのですが「弓を早く大きく使ってください」と言われたのです。
どちらかというと我々はドイツ音楽を主に勉強してましたので、弓は丁寧にゆっくり使うと教わってきました。 そういうことが身にしみてるので、イタリアの音楽を弾く時もドイツ音楽の時のように弾いていたのです。
そこえ彼の一言「弓を早く大きく」 そうしてみると明らかに音色が明るくなったのです。
ちょっとしたことなんですが、目から鱗が落ちる思いでした。
もともと性格も明るい人でしたので、なにを演奏しても明るくなりました。
ですからイタリア物はとてもいいのですが、ドイツの音楽を振るとなんとなく明るい、軽い感じの演奏に
なったきらいがありました。
でもとても印象に残るいい指揮者でした。
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指揮者ー5 [オーケストラ]

今日はイタリアのオペラ指揮者で世界的に有名なネロ サンティについてお話しましょう。
我々にとっては初めて手合わせする指揮者でしたが、非常にフランクな人で親しみやすい人でした。
非常に大柄な人でウエストは2メートルあるんじゃないかと思えるほど大きく、お尻の幅も普通の日本人の2倍あるんじゃないかと、圧倒されました。いつもネクタイを締めているけれども長さが足りなくてお腹の上のほうにチョコンとのっかてるという感じでした。
練習はいつも明るく遠くまで良く響く大きな声で話します、オペラの膨大なスコアをすべて暗譜していてどんなパートでもその楽器奏者の前に行きドレミ(勿論これはイタリア語)で歌いながらそのパートに指示していく。これはもう全く驚異的なことです。
常に精力的でプレゴー、プレゴー(ハイドウゾ!)言いながらどんどん進めていきます。
どんな難しいパッセージでもいやな顔もせず何回でもやらせる、けれどもにこやかに振るので皆も緊張することなくトライすることが出来て、上手くできるとブラボーといって褒めてくれるので、やらされたプレイヤーも
満足感をおぼえます。
人を引っ張っていくのが上手な人です。
また声がとても良くて、本番で歌うオペラ歌手よりも上手で代わってステージに立ったら?なんて皆で話し合ったものです。
なんせスコアが完全に頭にはいってますから、指揮は非常に明快で安心して付いていく事ができ、楽しみながら演奏できました。
そうですサンティの風貌はオペラ「ファルスタッフ」の飲んだくれの親爺そのものです。
このオペラを見たことが人なら容易に想像できると思います。
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指揮者-4 [オーケストラ]

今日はクルト マズアを取り上げましょう。
彼は旧東ドイツのライプヒッチ ゲヴァントハウスオーケストラの常任指揮者でした。1976年に初来日してから数年間定期的に訪れ読響のために尽力をつくしてくれた指揮者です。
非常に大柄な人で指揮台に立つと見下ろされる感じでした。鋭い目をしてて非常に威圧するような感じで、あんまり好きになれないタイプの指揮者でした。
実際「俺はお前たちにドイツ音楽を教えてやるんだから俺の言うとうりにしろ」と押し付けてくる人で、我々楽員はあんまり好きになれませんでした。
とてもいいことも言ってくれるんだけどそれが押し付けがましく感じちゃう。
オケマンというのは、褒められるとうれしくなって、実力いじょうの力を発揮するするけど、反対にいろいろ言われすぎると、自分の音楽が否定されたような気持ちになってしまい気持ちが乗らないという
状況になってしまいます。
マズアの奥さんは日本人で時々練習場に来たりしたことがありましたが、楽員たちが話してることを
小耳に挟んだのでしょうね。
それをご主人即ちマズアに「あなたのこと皆クルトマズイヤーといってるわよ」と話したそうです。
そんなことが本人の耳に入ったら、こりゃあどやされるぞと内心ビクビクしてましたが、別に癇癪をおこすわけでもなく平穏無事にすぎました。
そこは度量の大きさを示したのでしょう。
個人てきにはあんまり好きな指揮者ではありませんでしたが、オーケストラのためにはいろいろ力を
貸してくれまして新しいゲヴァントハウスコンサートホールのこけら落しの一連のなかに読響を招待して
くれまして、日本のオーケストラの代表として参加することができました。
そういう機会を作ってくれたマズアには非常に感謝しております。

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指揮者-3 [オーケストラ]

今回はドイツの重鎮来るクルト ザンデルリンクにつて書きましょう。
ザンデルリンクの名前は相当前から知られてましたが日本のオーケストラを振りにきたのははじめてでした。
我々の前に立っても全然威圧的な態度は見せずやさしい目をした温厚な紳士という感じのするひとでした。が一旦音楽が始まると皆をひきつけてしまう不思議な力を持った指揮者でした。
けっしてスマートな棒さばきじゃないけれども、そこからはものすごい音楽が、歌心が湧き出して我々は
それに踊らされてる感じでした。
けっして奏者に無理強いはしないのに皆乗せられてしまう、そんな感じでした。
前回取り上げたロジェストベンスキーもそんな魅力を持った人でしたがザンデルリンクも同じカリスマ性をもった指揮者と言える思います。
指揮者というのは音を出さない演奏家です、オーケストラの前で身振りだけで演奏するわけですが出てくる音楽、音は同じ曲をやっても皆違ってくるんです。
ザンデルリンクのような人にかかると演奏者は皆代弁者になってしまう、そんな気がします。
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指揮者-2 [オーケストラ]

今日の記憶に残る指揮者はセルジュ チェルビダッケです。
彼は幻の指揮者と言われ名前は聞いたことがあるがレコードやCDでは聴いた事がないという録音嫌いな人でした。
ですから1977年に来日し読響を振ることに決まったときには音楽界にとってビッグニュースでした。
我々も期待と緊張がいっしょになったような異様な気持ちでした。
練習時間帯は大幅に変更されて一つの演奏会に対して1日6時間×6日間行われました。
曲に関する解釈からはじまって、その要求に対してどのように演奏するか、細かく指示されました。
特にピアニッシモは自分の出している音は聞こえないくらい要求され、緊張の連続でした。
そのようにして出来上がった音楽は、すばらしいものでした。聴衆の皆さんはいままで聞いたことのないオーケストラの音がしてた、と話してくれました。
翌年にも来日し計4回演奏会をやりましたが、2度目の時からは皆も指揮者はこういう事を要求してるんだな、と理解できるようになり、楽しんで弾けるようになりました。
今はかなりCDも出てるようですね。それでは又次回に!

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指揮者-1 [オーケストラ]

随分多くの指揮者に出会いましたがなんといっても強烈な印象を受けた人はロシアのゲンナジー ロジェストヴェンスキーです。
長~い指揮棒を持って一言も喋らず曲の頭からさあっと通うして、その曲はおしまい。
次の曲、これも同じく通うして終わり。でもその指揮棒から伝わってくる音楽がすばらしい。
皆それを感じるから必死で演奏する、なにも口で説明したりしないけどその棒を見てるだけでわかるんです。
ですから我々楽員は前もって自分のパート譜を習っておかないと間に合いません。
普段読饗の練習時間は正味3時間ですが、彼は1時間ちょっとで終わり。
そういう練習を4日間やり本番を迎えるわけです。
そうして向かえた演奏は良い意味で非常に緊張し演奏が終わって非常に満足感を味わったものです。
いまでも秋か冬の初めに来日しすばらしい演奏をきかせてくれてるはずです。
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